【逸品】近くに日本伝統文化を・・・瓦のアクセサリー  長澤瓦商店  代表 長澤 宗範氏(静岡支部)

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VOL78長澤瓦商店

【逸品】近くに日本伝統文化を・・・瓦のアクセサリー

会員企業名 長澤瓦商店 創業 1971年
会員名 長澤 宗範氏 業種 屋根工事
所属支部 静岡支部 従業員数 1名
会暦 2017年4月入会 事業内容 かわらぶき工事、板金工事、リフォーム工事、太陽光設置工事、瓦アクセサリー・小物販売


同友会に入会し、自分を見つめなおす

 長澤瓦商店は1971年、長澤氏の父 久雄氏が開業しました。創業時から48年、瓦の販売・施工を行っています。長澤氏は大学卒業後、家業を継ぐべく愛知県にて3年間住み込みで修業を積みました。その後、家に戻り父と二人で営業するようになりました。代変わりをしたのは2年前。年々減ってくる仕事に悩み、一時は廃業も考えていたといいます。そんな時、保険で付き合いがあった橋本和幸氏(バリュー・トーカイ㈱・静岡支部)の紹介で同友会に入会。1年目から経営指針を創る会(以下、創る会)にも参加し、自分を見つめ直すところから始めました。見えてきたのは、自分はやはり瓦が好きだということ。リフォーム等、仕事の幅を広げることを考えていた時期もありましたが、瓦に関することでやっていく決意ができたと言います。


瓦アクセサリーの誕生

 瓦アクセサリー誕生のきっかけは、長女の長澤玲奈氏でした。玲奈氏は昨年スタッフとして長澤瓦店に入社し、同友会の合同入社式にも参加しました。来年度の合同入社式では先輩社員としての挨拶も控えています。玲奈氏が同社に入社したきっかけは、静岡支部の地域交流委員会で行っている小学校のキャリア教育でした。当時学生だった玲奈氏に小学校のキャリア教育を手伝ってもらったところ、今まで家業にまったく興味を示さなかった玲奈氏が瓦に興味を持ち始めたのです。そこで、瓦のことを知ってもらい、瓦を身近に感じてもらいたいと思っていた長澤氏は玲奈氏に、スタッフとして入社して自由に商品を開発するように言いました。そして
生まれたのが、瓦玉を使ったビーズアクセサリーです。中でも目を引いたのは、「和瓦鶴(わがかく)」と名付けられたアクセサリーです。上から三つのビーズが付いていて、一番上は水晶やタイガーアイ、真ん中が瓦玉、そして一番下は直径
1.5 ㎝程のビーズの中に折鶴が入っています。もちろん折鶴も手作り。日本の伝統を受け継いだ瓦を、世代を問わず多くの人に知ってほしいという思いを込めて、ひ
とつひとつ手作りで作成しています。現在、長澤瓦商店として瓦アクセサリーのブランド「道宗-Doshu-」を立ち上げ、瓦アクセサリーや小物の販売を行っています。


チャレンジの1年から、飛躍の1年へ

 長澤氏は現在、少しでも瓦に触れ合ってもらい、瓦の良さを知ってもらいたいという思いから、瓦のアクセサリーを手に色々なイベントに積極的に出店しています。同友会に入会し、色々なことに積極的にチャレンジしているうちに、廃業を考えるほど少なかった仕事が飛躍的に増えました。創る会で10年ビジョンも作成し、自分に自信がついたのが大きいといいます。今後は今までのBto Bの仕事のやり方から、Bto Cの仕事も積極的に増やしていきたいと語る澤氏。そのためにドローンを使って、お客様に屋根の状態をみていただくサービス等、新しい取り組みも考えています。「昨年一年はチャレンジの年。今年は飛躍の年にしたい」と語ってくれました。

取材・記事:藤本 浩氏(プリントバリュー㈱・静岡支部)