カテゴリー:静岡支部
静岡支部6月例会は、赤井秀敏氏 静岡石油㈱代表取締役が「不況を吹っ飛ばせ!多角化経営で不況を乗り切れ!」と題し、自社の経営について報告しました。統計データを使って、静岡のガソリンスタンドは平成8年から20年までずっと右肩下がりで推移していることを示し、リーマンショックのはるか以前から省エネの波が押し寄せ、燃料の販売だけではやっていけないというのが業界の常識になっているといいます。
赤井氏の会社の財務体質の特徴は、90%を超す自己資本比率(ほぼ無借金経営)と、400%を超える流動比率です。表題のとおり、多角化経営を実践していますが、その中身は、SS事業を始め、LPガス事業、新車販売、中古車販売、鈑金塗装、リース事業、レンタカー事業、リフォーム事業など他にもありますが、実に多彩です。何でも自分でやってみないと気がすまない性格で、事業を始める前には自分で資格を取得することが多いそうです。
会社組織はスリムに保ち、投資は極力抑えています。一方で、多能工を育てることにこだわり、従業員教育には力を入れ、資格も積極的に取らせています。従業員の潜在能力を引きだし、スキルと誇りを身につけさせたい。時には引き抜きにあうこともありますが、それでもどんどん教育するのだと。
経営者としてのセンスと意欲、何でもこなす能力は卓越(超越)している赤井氏ですが、現在の悩みは、No.2の育成です。自分でも認める文鎮経営は、利益は出るが、組織的には、なかなか前に進まないと本音も語りました。最後に赤井氏は、会員に向けて「静岡同友会の経営指針を創る会に参加して洗礼を受けると、自分の会社をどうしようかという思いが強くなる。是非参加した方がいい。」と熱く語りました。
ペガサートビル会議室にて開催。支部会員49名、オブザーバー2名が参加しました。