迅速・丁寧な中子づくり
ヤマザキシェル㈱
代表取締役 山崎 行信氏(磐田支部)
事業内容 2輪ホイール用の中子製造、4輪ホイール修正作業
創業 1988年(昭和63年)
設立 2009年(平成21年)4月
社員数 正規4名、パート6名
入会 2010年(平成22年)9月
所在地 磐田市福田中島131-1
中子って知っていますか?
同社で製造する中子(なかご)。中子とは、接着剤が混ぜ込まれた砂を加圧圧縮した砂型のことです。内部に空洞のある鋳物を製造する際に必要とされます。中子をセットした鋳型に鉄やアルミを流して成形し、最後に中子を崩壊させ、砂を取り除くことで複雑な内部形状を持った一体部品を造ることができます。ホイール1つの製造には中子1つが必要で、精度と砂の崩壊性の良さによって、ホイール成形に影響を与えます。
創業から現在までの軌跡
昭和63年に山崎氏の父が山崎興業として創業。当初は自動車の窓枠に使用するゴム加工業務を行っていたと言います。その1年後に自動車部品の中子製造を開始。現在、中子は大手ホイールメーカーと直接取引をしています。それに加え同社ではホイール製品の補修業務も行っています。サラリーマンだった同氏は平成19年5月に戻り、平成21年4月に法人化して代表取締役に就任しました。リーマンショック後、自動車業界は徐々に海外移転が進みました。好調推移だった同社でも売上が減少し、厳しい経営に直面しましたが、昨年比で売上は回復基調にすることができました。お客様の声に耳を傾け、メーカーの要望以上のホイールを生みだすため、同社では一つひとつ迅速・丁寧に造形機を用いて中子を製造しています。
安心して働き続ける企業を目指す
常にお客様のニーズに沿って最善を尽くすことを基本姿勢としています。従業員と現況を把握し合い、自主性を尊重しています。同氏の経営に対する思いや考え、仕事の流れを同じ目線でタイムリーに伝えることを大切にしています。従業員が安心して働ける環境を作るには会社の存続は必須です。同友会で経営者としての学びを深め、企業変革を追求したいと抱負を語りました。
取材 鈴木 弘之氏(税理士法人あい会計・磐田支部)