「キャッシュ・フローを貯めるための決算書分析」 ~三島1月例会~【会員報告】

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函南町の川口明彦税理士事務所より川口明彦氏をお招きし、経営者として一番重要な決算書の分析についてお話を頂きました。

川口氏の地元は沼津ですが、2年前に居を函南町に移し、函南町において地域に根づいた活動をされている、静岡東部の顧客に愛される税理士です。
B/S (貸借対照表)の構成、貸し方・借り方の見方の内容に始まり、自己資本比率、流動比率などの安全性の分析、そしてキャッシュ・フローを貯める事については特に重点を置き、説明して頂きました。

川口氏は、強い会社を作る為には経営者はB/S思考が大切で、長期的に利益を上げる仕組みを作る為には、B/Sのバランスを見ながらキャッシュ・フロー計算書をしっかり見なければならない、と言われました。また、キャッシュ・フロー計算書には営業活動、投資活動、財務活動に係るボックスがあり、これらの好ましい組み合わせを教えて頂きました。

2008年度上期企業の倒産件数は45件で、その内21件が黒字倒産でした。利益が出ているのに、キャッシュ・フローが焦げついて倒産に至っています。その企業のB/Sからは明らかに危ない徴候が読みとれていた事から、経営者は日頃から毎月の試算表だけでなく、キャッシュ・フロー計算書を意識して見なければならない事を強くおっしゃっていました。

限られた時間の中、税務署の税務調査時のポイント、決算対策(在庫及び経費削減のポイント)についても説明頂きました。同友会の目的の中にある「経営者に求められる総合的な能力」の一つとして、会社の成績を表す決算書については、分析と対策を実行する力を日頃から勉強して身につけていなければならない事を改めて感じた例会となりました。

大川 博泰氏(大川食品工業㈱・三島支部)

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