【逸品】「本業回帰」から生まれた塗装用ハンガー マスダテクノ㈱ 桝田 義高氏(中遠支部)

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【逸品】「本業回帰」から生まれた塗装用ハンガー

会員企業名 マスダテクノ㈱ 設立 2008年8月
会員名 桝田 義高 業種 金属製品製造
所属支部 中遠支部 従業員数 2名
会暦 2016年8月入会 事業内容 塗装用ハンガー、住居用階段・てすり、遊具の製造

 

「塗装用ハンガー」とは?
写真は「塗装用ハンガー」本体とその製作に使う冶具です。これは塗装したい部品等を固定するため使うもの。効率よく固定し、低コストで塗装するためには設計に相当な工夫が必要。「顧客と徹底的に話し合い、ベストを提案するのが強み」と胸を張るのは桝田義高氏(マスダテクノ㈱・代表取締役)です。しかしここに至るまでには紆余曲折がありました。

挑戦と失敗、そして本業回帰へ
桝田氏は大学卒業後、2年半のサラリーマン生活を経て父が経営する会社に入社。塗装用ハンガーの基礎を習得しますが、兄の入社に伴い会社の方針で独立。しばらく社内外注を続けますが平成25年に完全分離。太陽光やカーラッピング、テーブル等を手がけました。特にテーブルは2年連続グッドデザイン賞を受賞し、海外有名ブランドからも高く評価されましたが商売としてはどれも失敗。会社は窮地に立たされました。そこで桝田氏は、父(現在は兄)の会社との競合を恐れ注力してこなかった、本業の塗装用ハンガーに戻ることを決意。すると業績は順調に回復し、社員も雇用するほどに。また当初懸念された競合もなく、仕事を出し合うなど、兄の会社とは良好な関係を維持しています。

同友会との出会い
同友会には大橋徳久中遠支部長(㈲大橋商事・代表取締役)に誘われ入会。遠藤健正氏(㈲大橋商事・取締役)の何もかもさらけ出した報告と、真剣に意見を出し合う同友会の例会に感銘を受けたとのこと。今は経営指針を創る会で研鑽を積んでいます。

新たな挑戦、しかし本業は絶対
今後は本業の他、階段の側板等の住宅関連製品と、ロードバイク用簡易スタンドなど「冶具」を鍵とした自社製品を新たな収益の柱に育てたい考え。しかしその場合も「本業は絶対に崩さない」と言い切る桝田氏。過去の失敗を糧にさらなる飛躍を期待しています。

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取材・記事:鈴木 弘之氏(税理士法人 あい会計)