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常に本物を提供したい―「時代に合わせて全力特化」する―
不二高㈱
専務取締役 髙島 邦栄氏(沼津支部)
事業内容: 建築建材の卸販売「百年炭蔵」の技術提案・販売
設立:1946年1月
社員数:17名
入会:2016年4月
所在地:沼津市西熊堂696-7
幅広い経験と見識を携えて入社
沼津市西熊堂で建築建材の卸売業を営む不二高㈱。その専務取締役である髙島邦栄氏を訪問しました。髙島氏は創業家出身で11年前に入社し、営業職を担当しています。入社前は製造業や建築設計事務所に勤務していたこともあり、そこで培った幅広い経験と見識は今の業務でも生かされているそうです。
同友会の入会は、取引先の社長から「異業種と知り合うことができ、勉強になる」と誘われ、業務に生かせると考えたことがきっかけです。もともとは人前で話すことが苦手だったという髙島氏。父である髙島規嘉会長からも「職人気質で人を使うことが苦手」という評価をされるほど。しかし、同友会に入会し多くの人と触れ合うなかで、それらにも慣れ、自信がついてきたと語ります。
本物の健康建材の追求「百年炭蔵」
不二高㈱が目指すものの一つは健康増進住宅です。健康増進住宅は医療関係の法律などで広がりにくいことが現状ですが、本物の健康素材の普及は「うつ対策」「上質な眠り」への効果が期待されると、髙島さんは力強く語ります。
もう一つは、食品加工(特に熟成)の分野のバックアップです。炭の特性を生かした自社独自の熟成庫を使い、食品加工に新しい価値を付与し「日本の技術で作ったブランド力」で海外輸出にも力添えができると言います。これからの建築市場は縮小していくと言われていますが、新たな分野に力を入れ、不二高独自の商品を開発し、切り拓いていきたいと話してくれました。
やりがいを感じられる魅力ある会社を目指す
取材に同席した髙島会長の実体験に基づく説明は、非常に訴求力がありました。髙島会長の夢は膨らみます。将来は新しい建材・デザイン、県産材と炭のコラボなど、様々な創造ができる研究所が欲しいそうです。
また、目下の課題は多くの経営者に共通する「人」と言います。入社後10年程の中堅となった頃、辞めていく。または、他社に引き抜かれる。しかし「社員がハンティングされるようでは、ウチも捨てたもんじゃないな」と逆に自信を見せるポジティブさも光ります。とはいえ、人材の確保は喫緊の課題であり、人手不足は建築業界全体における問題でもあります。
今後は経営者と従業員が同じ方向を向き、社員に建築建材の卸売業の仕事の喜びがどこにあるのか。つまりは、やりがいを感じられる魅力ある会社にしていくことが重要と言います。経営者と社員が近いことは中小企業の良い面でもあると考え、日頃から社員に目を配り、積極的に評価するように心掛けています。時代に合わせて変化を恐れず、常に研鑽を重ねる姿勢にますます発展する将来像を見ました。
取材・記事 山田 高士氏(㈱山春建設・沼津支部)
取材 大場 豪文氏(㈱文豪社・沼津支部)