新卒2名同時入社から1年 成長と頼もしさを実感 ㈲静清鉄工 代表取締役 大多和 宏明氏(静岡支部)

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新卒2名同時入社から1年 成長と頼もしさを実感

㈲静清鉄工

代表取締役 大多和 宏明氏(静岡支部)

事業内容:建築鉄骨、金物、テント倉庫

社員数:6名

設立:2004年2月

入会:2015年7月

所在地:静岡市清水区原28

URL:seishin-tk.hp.gogo.jp/pc/


鉄骨工事、金属加工のスペシャリスト

 静岡市清水区河内にある㈲静清鉄工を訪問しました。今年の2月に代表取締役に就任した大多和宏明氏は同友会に入会して3年目。現在は、静岡支部青年部の部長を務めています。
 ㈲静清鉄工は金属加工を得意とし、一般建築物の鉄骨から、テントの骨組み、階段や門扉等、金属加工に関わる様々な仕事を手掛けています。1970年に、大多和氏の父が庵原の自宅近くで開業しました。高度経済成長に乗って順調に事業は大きくなり、バブル期に土地を買って現在の場所に工場を建てました。大多和氏は大学卒業後、1年間同業他社で勉強をした後、25歳の時に入社。当時はバブルが崩壊した後で、仕事もかなり少なくなっていました。社長である父は会社にほとんど出てこず、現在も勤務している60代の社員と2人で、ほとんどの仕事に対応していました。このような状態がつい最近まで続いていたと言います。


想定外の新卒2名同時入社

 大多和氏に転機が訪れたのは昨年のこと。ご子息の知人2人が「働かせて欲しい」と会社を訪ねてきました。当時忙しくなっていたこともあり、社員の採用を考えていましたが、即戦力となる中途採用しか頭になかった、と言います。それが、まったく経験のない新卒、それも2人同時です。悩みに悩んだ末に、受け入れを決断しました。
 普段の仕事をしながら、ベテラン社員と2人で彼らに仕事を教えていくのは、とても大変でした。まだ社会に出たばかりで学生気分が抜けきらず、寝坊して会社に来ない社員をアパートまで迎えに行ったこともあるそうです。
 その大変な時期を切り抜け1年が経った今、各自がひとりで仕事ができるようになってきました。今では朝礼の進行や、1日の作業スケジュールも2人が作成するほどになりました。大多和氏も、それまで現場での仕事に追われて請けられなかった仕事ができるようになりました。大多和氏は、ここまで我慢してきて良かった、と目を細めていました。


同友会との出会い

  同友会の入会は、県組織増強委員長の海野敦氏(海野サッシ商会)の紹介でした。仕事でつながりのあった海野氏が、何度も会社を訪ねてきては、同友会を推薦されたと言います。断りきれずにオブザーバーとして参加し、例会にて入会を決意。最初は、いくらか仕事につながれば良いかな、という軽い気持ちでの入会でした。同友会2年目には静岡支部感謝祭実行委員長として役員に名を連ね、県の“経営指針を創る会〝で経営指針も作成しました。3年目の今年は支部青年部部長。軽い気持ちでの入会でしたが、現在は深く同友会の活動に関わっています。「同友会で勉強してきたことが、非常に役にたっている。今の自分があるのは同友会のお陰」と語ってくれました。

取材・記事:藤本 浩氏(プリントバリュー㈱・静岡支部)