危険な仕事もおまかせあれ! お客様の思いに応えるために日々発展中 わたなべ造園 代表 渡邉 忍氏(御殿場支部)

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危険な仕事もおまかせあれ! お客様の思いに応えるために日々発展中

わたなべ造園

代表 渡邉 忍氏(御殿場支部)

事業内容: 造園設計・施工・管理・特殊剪定・特殊伐採、外構工事、林業

設立:2014年

入会:2018年10月

社員数:1名

所在地:御殿場市新橋1289-761


「家を建てること以外は何でもやります!」

 造園業を営む渡邉氏の会社設立は5年前の2014年、個人の庭の手入れから始まり、外構の工事、ハチやネズミの駆除など、お客様からの相談に応えながら仕事を増やしてきたそうです。道端で作業を見ていた人から「名刺ちょうだい!」と言われ、後日、庭の剪定を依頼されたこともあるとのこと。また、お客様の要望通りでは明らかに枯れてしまうと予測される手入れの依頼があった時、別の提案でお客様を説得することができず、要望通りで出来る限りの対応をしたことがありました。そのお客様には「お代は受け取れないです」とお伝えしました。後日、そのお客様より連絡があり、「やっぱり言われた通りにしておけばよかった」と再度依頼を受け、当初こちらから提案した通りの対応でキレイに仕上げたこともあったそうです。そんなお客様志向の渡邉氏は、同業の仲間たちからも重宝されているようで、面倒な話や、条件の悪い環境下の案件があると「あいつに頼もう!」と仕事を依頼される事が多いそうです。岸壁から飛び出した木の伐採や、重機や機材が使えないような場所に自ら登っての作業など、危険と隣り合わせの仕事にも対応してもらえることが多くの人の目にとまり依頼が増えたそうです。高い場所ではビルの15~16階に相当する高さ47メートルまでロープだけを使って登り、傷んだ木を切ることもあります。また、切った木をロープを使って下に落とす技術も要求されることから信頼できる息子さんと二人三脚で対応に当たっています。ただ「木を切って下に落とす」と聞くと一見簡単そうですが、緻密な計算と高度な技術を駆使して行う作業は日本でも数少ない空師と言われる職人の仕事と同様のレベルです。とにかく困っているお客様に喜んでいただきたい一心で日々取り組むことが、営業を行わなくても仕事をいただける秘訣なのかもしれません。


異例な成り立ち

 経営者になるタイプは事業を引き継ぐケース、経営者を目指してなるケース、仕方なく経営者になるケースが基本ですが、渡邉氏はどれにも当てはまりません。気がついたら経営者になっていたと話します。元々は3000人規模の運送会社で長距離ドライバーを25 年間勤めていた渡邉氏。会社の2代目社長よりも古株で会社の内情に精通していたため、色々相談を受けることも多く貴重な人材だったそうです。会社を辞めるに至った転機は奥さまから相談を受けたことでした。睡眠時間が1~2時間しかとれない日々を目の当たりにして不安を感じていた奥さまから「その環境を変えて欲しい」と言われたそうです。会社にも理由を告げられず、社内でも頼られる存在であった事から慰留されましたが、奥さまとの約束を果たしました。退社後は、友人の造園業の手伝いをしながら独学で技術と知識を学んでいくうちに経営者であることを認識するようになり、現在に至ります。


同友会で真の経営者へ

 現在は会社のベースを構築中で、同友会に中々参加できていない状態です。何から学べば良いのか試行錯誤中ですが、出席すれば先輩方から学ぶ事が多く、出来ることから取り組んでいこうと考えています。環境が変わったことで、困難なことはありつつ何もかもが新鮮で「日々難題をこなすことが楽しくてしょうがない!」と語る渡邉氏。将来は高度な技術を習得し、お客様から信用を得て海外の庭造りも手がけたいと夢を語ってくれました。何事にも常に前向きな気持ちで向き合う渡邉氏に、今後のさらなる発展が楽しみに感じました。

取材・記事:片野 貴一郎氏(㈱モスク・クリエイション・御殿場支部)

取材:岡村 武典氏(合同会社岡村商店・御殿場支部)