先月に引き続き、今月の例会でも4名の新入会員による自己紹介や会社案内、同友会における抱負等の発表が行われました。また、その後のバズセッションでは4つのグループに分かれ、各発表者と共に感想や質問などを交換し合いました。
加商(株)の代表取締役、加藤愛一郎氏は大学を卒業後に穀物商社に勤務。20代後半の時に地元へ戻り同社の専務取締役に就任されました。同社は明治創業の老舗ですが、就任後、コンビニやスーパーの地方進出に伴う事業環境の変化に対応すべく、新しい販路開拓に奔走されたそうです。現在では、少量多品種への対応力やフットワークの軽さを活かし、幅広い業種の販路を得ることに成功されています。以前から地域の中小企業がお互いに良くなることが大事だと感じておられ、同友会でもその志を共有できるのが嬉しいと語られていました。
続いての発表者である茅原伸一郎氏は、音楽教室とレストラン事業を営む(株)かやはらの代表取締役。大学を卒業後、予備校と飲食業での勤務を経て、お母様が創業した音楽教室事業を引き継がれました。その後、さらに自分が本当にやりたかったというレストラン事業もスタートさせておられます。つまり茅原氏は、後継者と創業者の両方の面をお持ちの経営者だと言えます。レストランは、現在、富士・富士宮に2店舗を出店しており、今後も地元を大切にしつつ近隣地域への展開を考えていらっしゃるそうです。
3人目の発表者はあんしんビジネスサポート(株)の影山伸和氏です。影山氏は静岡市の出身。富士市の事務機器会社で20年程勤務された後、その経験を活かして独立をされました。目の前の人をどれだけ大切にするかということを常に考え、お客様はもちろん全ての人との関わりを大事にされています。独立時、前職で知り合った仕入先の方々との縁が助けになったという「小さな奇跡」のエピソードは、影山氏のお人柄を強く表していました。同友会に入り、全社員と経営理念を共有できるような会社を作っていきたいとのことです。
最後の発表者は富士トランスポートサービス(株)の太田季美恵氏。太田氏は富士市で運送業を営んでいらっしゃいます。具体的には、市内で甘味料などの食品添加物を運搬するのがメインで、その他、市外への貸切運送も行っているとのことです。創業以来の無事故無違反という実績は、お客様に安心して頼んでもらえることをモットーとした太田氏の経営姿勢を証明しています。また、最近では副業として農業にも従事されているそうです。通信教育で資格を取ったり、どうやったら採算を合わせられるかと考えたり、何事も真剣に学ぼうとされているのが印象的でした。
閉会に先立ち、相談役の外田氏が「くすの木千年さらに今年の若葉なり」「同友会の会員は辞書の1ページ」というお話をされました。私自身も新入会員ですが、新人だからと甘えたり遠慮したりすることなく、先輩方と同じ同友会会員の1人として己自身と日本経済の発展に尽くしていければと思います。
佐野 純也氏 ㈱山十佐野製作所