「5代目ひもの屋 競合ひしめく業界で干されてたまるか!」
~沼津支部 6月例会報告~

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2014年(平成26年)6月18日、サンウェルぬまづ4F多目的ホールにて、沼津支部6月例会が開催されました。会員78名、ゲスト・オブザーバ16名が出席したこの例会では、新会員・増井靖丈氏(フードデザイン(株) 代表取締役)、松田一哉氏((株)清栄メンテナンス 代表取締役)の入会セレモニー、大神田浩司氏((株)ヒッピーズ 代表取締役)、坂本大輔氏((有)三陽住宅 代表取締役)による2分間スピーチに続いて、小松 寛氏((有)ヤマカ水産 専務取締役)より「5代目ひもの屋 競合ひしめく業界で干されてたまるか! ~さあどうやって生き残る? 経営指針の実践が突破口となるか?」と題し、以下の内容にてご報告頂きました。


ひものの加工会社である㈲ヤマカ水産は、小松寛氏で5代目になります。大学卒業後、築地の水産仲卸会社で5年修行した後、㈲ヤマカ水産へ入社。その時、外からは見えなかった自社の状況に衝撃を受け、「何とかしなければ」と奮い立ちます。前職での経験を活かして販路の拡大や顧客の掘り起こしを行い、一時は業績が改善しますが、水揚げの減少による原料価格の高騰、水道光熱費の増加、頭打ちの販売価格等の要因により、再び業績は悪化。行き詰まりを感じている時に、藤原博美氏((株)日本ベルト工業 代表取締役)と出会います。

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入会以前は、水産業の仲間内だけで情報交換を行うため、ポジティブな話や良い知らせをなかなか耳にすることが無く、「皆が悪い状況だから…」と諦観と妥協に囚われていました。しかし、同友会イントロセミナーに参加して、その考え方が誤ったものと気づかされ、自分の不甲斐なさを痛感します。そして、経営理念を創ることを決意し、同友会に入会、沼津支部の経営指針を創る会に参加しました。

支部の創る会では、なかなか出席できないながらも、自社の弱み・強みについて分析、認識することが出来ました。その後、ひもの一本からの脱却・多角化を企図し、その実現の過程として県の創る会に参加しましたが、そこで㈲静岡木工・杉本かづ行氏に出会います。神棚にこだわり、神棚一本で勝負する杉本氏に心を打たれると同時に、「多角化」を目指そうとする自分が「本当に好きなもの・やりたいこと」は何かを見つめ直しました。

「自分がやりたいことは、ひものを売ること」「自分は、ひものが好きだ」「ひものの美味しさや魅力を、もっと伝えたい」という熱い想いに気付き、「とことんひものにこだわる」という考えへと変わってから、自分の言葉、自分の想いによる理念を確立。掲げられた経営理念には、ひものへの愛情、関係者への想いが籠められています。

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現在は、理念の浸透や従業員の一体感を生み出す場として社員食堂を新設。また、組織図をつくり、責任者や責任の所在を明確化しました。外部に向けては、イベントへ積極的に参加する他、自社でイベントを開催し、そこで商品力を伝えるようにしています。

年内には、新たなイベントの開催や、インターネットの更なる活用を行う予定です。また、内部環境の改善や戦略など、今後の予定についても紹介がありました。その実現の為に、理念や指針を共有し、日々邁進していく、とのことです。

5年後には東京で自分の店舗を持つ、という宣言を以て、小松氏からの報告は終了しました。

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その後は、9つのグループに分かれてのバズセッション。バズテーマは「あなたの会社の生き残り戦略は何ですか?」、「若き経営者の小松さんへ暖かくも厳しいアドバイスを!」の2つ。各グループから、経営計画に関する意見や販路に関する意見など、「異業種の集まり」ならではの、温かくも厳しい様々なアドバイスが発表されました。

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