【シリーズ羅針盤】2014年9月 海野 敦氏 海野サッシ商会

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家業を継いで16年、最初の5年は順調に推移していましたが、その後取引先の倒産により大きな負債を抱え、リーマンショック後は取引先廃業により売上半減、仕事仲間や同業者も廃業。子供たちの大学進学もあり、何とか踏ん張ろうと思うも効果的な取り組みもなく、目先の売上だけを追う日々に、倒産の危機感を抱きながら過ごす後ろ向きな気持ちの毎日。そのような折、永年のお客様である望月宣典氏に、同友会にお誘い頂きました。そして、経営指針や理念など言葉も知らない状態ながら、何とか生き残り存続しようという思いと、永年働いてくれている職人社員や妻から「今後どのような会社にするのか示してくれ!勉強してこい!」と背を押された事から、入会と同時に創る会9期に参加しました。

受講当初は、なぜ当社を選んでくれるのかという問いに「不景気そうで情けで発注してくれる」と答えるほど後ろ向きでした。また、受講すればするほど、自分は今まで何をしてきたのか?何業をしてきたのか?何者なのか?とふりだしに戻ってしまいました。自社事業の在り方(定義)と我が社の強みが全く見えていませんでした。卒業当日まで受講会場への足取りを重く感じ、曖昧な気持ちで受講している自分がいました。

その後、卒業前日のメモやこれまでに成してきた工事の業績・実績等の書き出しを改めて真剣に見直し、経営理念シートを見つめました。すると、私も社員も人に対し思いやりや感謝の気持ちを持って細やかで丁寧な対応、丁寧できれいな仕上げができる、これこそが我が社の強みであり、我が社の事業は安全・快適を創造し解決する提案・提供業である、という事が明確に浮き上がってきました。そして、やっと事業展開の戦略等を考えられるようになりました。

真に経営理念は自分の生き様だと思います。お客様、社員さん、家族、地域の人達、関わる全ての人の笑顔の輪の数を増やす事、輪を大きくする事を使命とし、「究極、人に対して如何に本気になれるか」を肝に銘じて、ワクワクするような展開を持続的に実践できるよう前進していきたいです。

経営指針を創る会9期卒業生 海野 敦氏(海野サッシ商会・静岡支部)

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