【シリーズ羅針盤】2014年12月 小松 寛氏 ㈲ヤマカ水産

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私の会社は、沼津市で干物の製造をしています。売上の99%が卸売りにあたり、商品のほとんどが全国の量販店、スーパーに販売されていきます。しかし、ここ3年ほど原料となる魚の水揚げの減少と、世界的に魚食量が増大していることによる原料価格の高騰に悩まされています。販売先がスーパーになるので値上げをするのにも限界があります。

自社の未来、干物の未来にとてつもなく大きな不安を抱いていた私は、第10
期の経営指針を創る会に参加しました。参加した当初、干物に将来性はないと感じていた私は、経営指針を創る事はもちろんですが、干物ではない何か新しいものを見つけたいという思いが強くありました。一方で、心の奥底には何か腑に落ちない、もやもやした思いもありました。

最初の一泊研修時に、それまでに創り上げてきた経営理念を発表したのですが、「それ、本当に自分でつくったの?」「それはあなたの本当の気持ちじゃない!」と一喝されました。その後、自分の気持ちと真正面から向き合い、そして気付いたのは、「私の本当にやりたい事は美味しい干物を作って、食べて頂き喜んでもらうこと」そして「干物が好きなんだ!」という想いでした。その気持ちに気づかせてくれたのは、同期の仲間達と、親身になってアドバイスをしてくれた先輩方でした。こうして出来上がった経営理念は、それまでの干物に対して後ろ向きだった経営理念とは180度変わった、干物への熱い想いを籠めたものでした。

経営指針を作って約8か月、状況は全く好転していませんが、理念に沿って充実した毎日を過ごしています。こんな私に変えてくれた同期の仲間達、諸先輩方、指針を創る会には感謝の思いしかありません。

経営指針を創る会10期生 小松 寛氏(㈲ヤマカ水産・沼津支部)

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