「リーガルマインド(法的思考)」とは、法律の実際の適用に必要とされる、柔軟で的確な判断の事です。「法やルールは道具。合理性、妥当性、結論のバランスや論理性に基づいて使いこなし、結論を出すことが重要。リーガルマインドは、その基礎になる考え方」と増本志帆氏(大石康智法律事務所)は語ります。思考・判断においては、事実と意見を切り分ける事、対立する利益に配慮する事、双方の言い分を聞いてから判断する事が大切、との事です。配慮やバランスを欠いた結論は信頼を損ない、バランスのとれた結論は信頼の獲得につながる為、双方の話を良く聞き結論のバランスを取るなど、社内ですぐ実践できる内容でした。
参加者からは「家族経営の会社では、気心が知れているだけに意見で対立する事も多いが、事実に基づいた妥協点を見出す事で、その対立も緩和・回避できるのではないか」「対顧客となると『相手の意見を飲む』という事も多いが、思考や対応の手順を整理する事で場当たり的な対応は避けられるのではないか」という意見が聞かれました。
須山 由佳子氏(㈲キャリア・アップ・浜松支部)