カテゴリー:会員訪問記 / 富士支部 / 支部別記事 / 新着情報
柔らかいオーダーもしっかりとしたカタチに。硬い金属で柔軟につくります!
天母鋼業㈱
代表取締役 伊藤 博之氏(富士支部)
事業内容:産業機器付帯部品・架台・手摺・階段等 運送流通容器・産廃用容器各種 製缶・板金
設立:1988年3月
社員数:正規3名、パート1名
入会:2006年10月
所在地:富士宮市山宮3082-1
会社の強みを生かし受注生産に特化
天母鋼業㈱は、ガードレールのパーツの溶接や携帯電話の部品用パレット、エレクターの製造などを手掛けていました。しかし、時代の変化や仕事の海外流出を経験し、どこでもできる仕事ではなく、自社の強みを生かした仕事に特化してきました。工業用エレベーターのフレームの製造などを経て、現在は駐輪場の部材、オーダーの産廃ボックスの製造など、受注生産がメインです。駐輪場の部材については、全国シェアの半数以上を占めているとのこと。
代表取締役の伊藤博之氏は「顧客や現場の漠然とした依頼や希望に対し、具体的に図面を書き提案、実現できることが強み」と語ります。工場の職人が手掛ける高精度、高品質の製品も強みの1つです。また、溶接の熱によって出るひずみを、勘と経験を頼りに調整しながら製作するそうです。まさに職人技ですね!
社長の思いと同友会との出会い
伊藤氏が後継者として会社に入った当時、経理を把握しているのは社長だけでした。こんな状況では会社が立ち行かないと悩んだときに、内山泉氏(㈲星王工業)に同友会を紹介され入会。「様々な会員の報告を聞くうちに、このまま諦めてはだめだと思った。諦めなければ何とかできると学んだ」と話してくれました。今後の対策としては、常に将来を見越してオーバー気味に仕事を受けながら営業をかけることと、自社の強みでもある設計から製作までを受け、高い精度と品質でオリジナルの商品を製作することに取り組みます。
安定して成長し、社員がいきいきと働ける会社を目指す
受注生産がメインの為、安定して仕事があるわけではありません。繁忙期には自分自身が現場に入ることにより、営業面がおろそかになることもありました。「今年度からは自分自身は極力現場に入らず、次の仕事を取るための営業に努めていく。目の前の仕事だけではなく、未来を見据えて行動し会社に安定的な利益をもたらすのが、経営者としての自分の役目」とのこと。また、現在抱えている課題である人手不足について伊藤氏は「会社の発展のためにも、新たな人材を採用したい。そのためには労務環境についても考えていく必要がある」と話してくれました。個人としては、奥さんと1年に1回旅行に行きたいそうです。最後は夫婦仲の良いところを伺って会社訪問を終わりました。
記事:渡邉 正仁氏(㈲丸之工務店・富士支部)