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人材育成で組織を元気にする!
㈲キャリア・アップ
代表取締役 須山 由佳子氏(浜松支部)
事業内容:管理者、マネジメント研修、報連相研修、新人教育、組織活性化の為のコンサルテーション
設立:1994年
社員数:正規1名、パート1名
入会:2011年1月
所在地:浜松市東区上新屋町228-2
見えにくい教育サービスの成果を可視化
浜松市で人材育成のサポートを行う㈲キャリア・アップ。須山由佳子氏が起業したのは、経歴の中でスタッフ研修に携わったことがきっかけでした。地元企業に勤めていた頃、教育トレーナーとして研修を担当したことから“人材育成”という自分の可能性を実感します。その後、中小企業を対象とした経営コンサルタント会社への勤務を経て、1994年に同社を設立しました。
しかし須山氏は、人材育成という商材に苦慮しました。セミナーを開催するとその場では「研修をして良かった」と多くの感想をもらうのですが、教育サービスの成果はなかなか目に見えるものではありません。また、業界内では、受講生が研修で学んでもその内容を社内で生かし切れない、というケースも散見されていました。転機が訪れたのは、同友会入会後すぐに参加した経営指針を創る会でした。メンバーから「研修の成果が本当にあるのか見えない」と指摘を受けて奮起し、研修参加者の主体性や社内での人間関係など様々な項目を独自に数値化し、研修の成果を可視化。また研修内容も、参加者が現場でどのように実践するか、実践後にどうなったかを調査する独自の「成果の見える研修」を創り上げました。
経営指針が社員との思いの共有に繋がる
社員との関わりの中で、最初は社員に歩み寄ろうと積極的に意見を求めていた須山氏。しかしその想いとは裏腹に「指示をしてくれない頼りない上司」と捉えられていました。これではいけない、と自分の考えや方向性を伝えるようにした結果、社員の自ら考える力が育っていきました。同社では経営理念の中で「社員はわが社のパートナーであり、『共に創り上げる精神』で知恵やアイディアを形に変えることを目指します」と掲げています。い顧客に応じたオリジナルの「人材育成」はマニュアルの枠に収まりきらないため、それを社員にどう教えていくか課題が多いですが、経営指針を創り社員と共有することで、ベクトル合わせが進んでいます。
組織を元気に、そしてその「輪」を広げる
企業が人材育成の研修を導入したいと思っても、実際にはお金も時間もかかります。そこで須山氏は、もっと簡単に社員・組織の元気と可能性を引き出すきっかけとなるものはないかと考えました。そして静岡大学と共同研究で開発したのが、組織の「健康状態」を数値化した診断ソフトです。今後はこのソフトを広く使ってもらえるように取り組みたい、とのこと。また、「成果の見える研修」は顧客ごとに異なる研修プログラムであり、様々なジャンルの講師との連携で成り立っています。そのため、須山氏と志を共有できる講師の繋がりを増やし、組織を元気にする輪を広げていきたい、と話してくれました。
取材・記事:楠林 壯太氏(塗り物アート かがや・浜松支部)