【シリーズ羅針盤】2013年12月 松下恵美子氏(三協紙業㈱・静岡支部)

カテゴリー:経営指針 / 静岡支部

経営を継いだものの、売上げの減少している会社、先の見えない業界の中でひとり悩んでいた3年前。経営とは何かという事も分からない状態でした。そんな時に紹介された同友会の例会。バズを体験し「この会に入りたい」と思いました。同時に創る会の募集を読み「これを受けたい」と思いました。

まず毎回とても熱心に話を聞き、意見をくださる皆さんに驚きました。会員同士が年齢など一切関係なく、教え教えられる会は初めてだったのです。そして1泊研修。自分の事のように考えてくださるからこその厳しい言葉を受け、7期は研修2回とも涙、涙でした。

何とか卒業式を迎えた後、5月に社員の前で経営理念と行動指針を伝え壁に貼りました。毎朝の掃除、体操、朝礼を始めました。皆で理念と指針を唱和、当番が指針に関連した話をします。月2回の全員ミーティングは社員が司会。個人面接も始めました。

一昨年には、ずっと決断できずにいたお店の移転を決意。いざ本社と小売部門を繋げるとなると様々な問題がでてきました。社長は1人で考え決めるものと思っていた私は、抱え込み追われすぎて苦難の日々。1人の力の限界を感じ、ようやく鎧を脱いで素の自分でいられるようになったと思います。みんな助けてくれました。お店と問屋が一緒にミーティングをし、今まで1人で繋いでいたことを皆で共有するようになりました。私は私の役割の仕事をする時間が持て、担当営業の売上げも上がりました。いま、会社という船を動かすのは「人々」なのだと実感しています。

ただ変えなくてはとばかり考えていた私が、創る会で60年以上続いている問屋の価値を考えろ!と教えていただき、今があると思います。全ては、同友会に入り創る会に参加したところから始まりました。まだまだ課題は満載、会社も苦しい状態ですが、皆で頑張っていこうと思います。様々な「縁」に感謝を感じるこの頃です。

経営指針を創る会 7期卒業生

松下 恵美子(三協紙業㈱・静岡支部)